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質疑応答

 

司会(井上)では、これから質疑応答を始めたいと思います。コーディネーターを埼玉大学教授でいらっしゃいます赤塚先生にお願いしたいと思います。
赤塚先生は、1957年に東京大学土木工学科を御卒業と同時に、運輸省港湾技術研究所に入られた後、カリフォルニア大学にも留学されておられます。さらに、小名浜港工事事務所長を綴られまして、世界銀行、またアジア開発銀行にてお仕事をされた後、東京大学にお帰りになられて教授になられまして教鞭をとられておられました。その後、1994年には埼玉大学に彩られ、現在に至っておられます。
では、赤塚先生を御紹介いたします。
赤塚ただいま御紹介にあずかりました赤塚でございます。本日このシンポジウムに司会者として招かれまして非常に光栄に存じております。これからの司会、非常に限られた時間ですので、開会後は英語でやらせていただきます。ただ、質問が実はたくさん届いておりますので、その質問は日本語で読み上げて、それてそれぞれの方々にお答えいただく。質問によっては、2つの質問を1つに重ねてお答えいただくといったようなこともやらせていただきたいと思います。
それでは、これまで5名のパネリストから、さまざまな違った性格を持ったプロジェクトについてお話がなされました。その性格や規模、あるいはコンセプト、アプローチ、すべて違っております。しかしながら、幾つかの共通するキーワードがあったと思います。まず1つが、ウォーターフロント開発のニーズという点です。それから2つ目が、環境に優しい開発をということ。3つ目は認識、すなわち市民参加という認識、意識ということです。それから最後に、非常にイノベーティブな特徴というものを持たせるということ、これらが私はキーワードであったというふうに思います。
ということで、ディスカッションのセッションを始めたいと思います。まず最初の質問ですが、タルティーさんにお願いします。
「オーソリティーが州政府の規制を免除されていることについて、規制を免除されている理由は何か。規制もなく合意を求める必要のない開発を適切に行っていくのに、何らかの社会的な視点からの節度をどのように保ち得るのか」。これが、私が選んだタルティーさんに対する質問でございます。
タルティーありがとうございます。そうですね、ダーリングハーバー・オーソリティーは通常の計画、規制には縛られておりません。1985年にそういう決定がなされましたのは、プロジェクトを早期着工し、そしてほとんどのプロジェクトを88年までに完成させるという目標があったからです。我々は確かにそういった州政府の規制からは免除されておりますけれども、開発計画を立てまして、そしてそれをダーリングハーバー開発地区に当てはめて、どのような権限が我々に与えられるかということを特定しました。そし

 

 

 

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